過去の卒論テーマ

「川嶋ゼミの卒論テーマは自由である。」

                                SHUICHI KAWASHIMA

 

「国際関係史」とは、学際的・総合的な学問です。(詳しくは「国際関係史とは?」をクリック)

川嶋ゼミに入る学生の学科は政治・経済・地域行政がほぼ同比率であり、各々が得意とする学問分野を用いて、日々ゼミで熱い議論が交わされています。そして、その最終成果でもある卒業論文が川嶋ゼミの特徴でもある、「強い「個」」が出てくる場所でもあります。

ですから、国際政治学や国際経済学、国際社会学的な論文を書く人もいれば、ヨーロッパに限らず、アジア、アフリカ、中東、アメリカなどの地域研究、さらには環境、教育、ジェンダー、芸術などさまざまな切り口から卒業論文を書いてくれています。

 

川嶋ゼミは1期から11期にかけて徐々にこうした切り口が多様化している点、そしてそうした違う視点をもった人との「出会い」もまた大きな特徴です。


◆1期生(2007年卒)

・『現代の戦略環境と軍事力の意義・役割』
・『アウシュヴィッツから学ぶべきことは』
・『天皇-「権力」と「権威」』
・『吉田茂の外交・安全保障政策、1946-1952年〜吉田路線の形成とアメリカの戦後アジア秩序構築〜』


◆2期生(2008年卒)

・『戦間期ヨーロッパにおける国際関係の展開〜集団安全保障の実現とその崩壊〜』
・『現代の欧州秩序におけるNATOの役割〜その遍歴と今後〜』


◆3期生(2009年卒)

・『何故アイルランドは一つになれなかったのか?〜一体いつアイルランドは二つに分かれ、どのようにして二つの国となっていったのか〜』
・『第二次世界大戦から1960年代の西ヨーロッパ農業・農政〜なぜ共通農業政策は成立したのか〜』
・『資源エネルギーインフレ時代における国際政治の変容〜資源エネルギーインフレは国際政治に何をもたらすのか〜』
・『欧州域内排出権取引について〜なぜ第1フェーズでは、結果として排出権があまり削減が必要なくなってしまったのか。そして、その時EU-ETSは有効に機能したのか〜』
・『イラク戦争におけるアメリカと石油利権』
・『アメリカ外交は京都議定書の形成過程にどのような影響を与えたか』
・『戦後秩序変容期における大西洋関係とヨーロッパ統合 1974-1982』


◆4期生(2010年卒)

・『「生きる力」を涵養する学びとは何か』
・『「虚像の反戦世論」〜私たちは何に反対しているのか〜』
・『パレスチナ問題における各アクターの「平和」と「暴力」イメージ』


◆5期生(2015年卒)

・『ヘンリー・A・キッシンジャー 〜理論と実践のはざまに〜』

・『国際社会における宇宙開発の変容』

・『EUの統合の限界 〜統一不可能なエネルギー政策〜』

・『日米開戦の謎に迫る 〜なぜアメリカは日本との「戦争」を選んだのか〜』

・『国際宇宙法の限界 〜〜宇宙空間における軍備拡大を防止するには〜』

・『「蟻族」が中国社会に与える影響』

・『厳冬期の天然ガス確保に向けて ロシア産天然ガス輸入依存に対するEU対応策の変遷 〜ロシアウクライナガス紛争がEUエネルギー安全保障政策にもたらした影響〜』

・『象徴天皇の皇室外交 〜外交から見る君主の存在意義〜』


◆6期生(2016年卒)

・『国歌の果たす役割-Do you like your nation anthem?-』

・『エンターテインメント性の高いプロパガンダの危険性』

・『儒教を捉えなおす:歴史と理論の諸分析』

・『中国公共外交の一考察』

・『日本のODA政策:自助努力の理念の下での開発援助』

・『アメリカは日本の敵か:日米関係の変遷』

・『日本における移民政策の再構成:最適な移民政策システムの適用に向けた考察』

・『日本における死刑の意義:国際的潮流から見る日本の特異性』

・『社会関係資本:日本の社会関係資本の考察』

・『教育による民主主義の再興』

・『勢力均衡と外国交際』


◆7期生(2017年卒)

・『日本における障害者雇用の現状と法制度 ~合理的配慮という「革新」~』

・『都市環境政策における市民参加』

・『世界の潮流から見る“国籍”についての再考』

・『国民戦線はフランスを EU から「解放」できるか』

・『ジャーナリズムの未来〜権力は誰に監視されるのか〜』

・『揺らぐ、アジア太平洋地域安全保障 STAY HERE WITH US』

・『核兵器なき世界へ~本当の平和とは~』

・『ベトナム戦争からの克服〜米越両国民、終戦後の軌跡〜』

・『「教育」に焦点を当てた ASEAN の経済発展 ~日本の経済発展モデルをヒントに~』

・『モード現象の中に見るジェンダー 〜衣服における性差〜』

・『抜け出せない負の連鎖~先進国の貧困問題を読み解く~』

・『アフリカ諸国家の光と影 ~目先の利益か未来の幸福か~』

・『「帝国」としてのイスラエルの分裂 〜「ユダヤ人とは誰か」問題の超克の果てに〜』


◆8期生(2018年卒)

・『地方分権の可能性:「コミュニティ」の観点から』
・『なぜ「貧困」は若者を蝕むのか:時代に排除される若者たち』
・『日本の多文化共生社会の実現に向けた取り組み:静岡県の事例から』
・『IR推進法案に関する研究:政策過程分析の手法を用いて
・『権力者の心に棲む“懊悩”:2つの理想に佇む生き物を示唆するもの』
・『先進民主主義国家におけるデモクラシーと越境性の考察:“人民”という集合的アイデンティティの再定位
・『ナチスドイツにおける政治と美的なもの、芸術との関係性
・『領土問題とナショナルなものの再考:ドイツ東方領土問題を例に
・『基地環境問題から考える日米地位協定』
・『戦後日本におけるアメリカナイゼーション:アメリカ文化を広めたメディアからの考察』
・『アジア女性基金の失敗からみる日韓従軍慰安婦問題』
・『ドイツと日本における緑の党の形成と定着:反原発運動からのアプローチ
・『テロリズムを生むものは何か:宗教・移民からの再検証
・『取り残されたフランス移民2世:統合からこぼれたフランス人』
・『北朝鮮、問題行動正当化と独自路線の限界』


◆9期生(2019年卒)

・『災害に備えた地域における協力体制:西日本豪雨の被災地・岡山県総社市の事例から』

・『自民党の変容:90年代における改革の果てに』

・『児童虐待対応の再考と展望』

・『オーストラリアにおける多文化主義政策:成功した政策か?』

・『ドイツの対外文化政策に関する考察:日本のパブリック・ディプロマシーへの視座』

・『ベトナム戦争の本質:経済的・政治的・文化的側面から俯瞰した全体像』

・『不必要な戦争とリアリズム:リアリストのイラク戦争不支持に着目して』

・『パキスタンにおける核開発:指導者のインセンティブ構造によるパキスタンモデルの再検討』

・『ソマリアの事例からみる21世紀における主権国家:崩壊国家ソマリアと未承認国家ソマリランド』

・『インドネシア共和国の民主化移行と定着:民主化の成功に隠された影』

・『大日本帝国と日本地政学:小牧實繁の思想と理論』

・『世界で拡大した食文化:食文化は均一化しているのか』

・『脆弱化する民主主義:仏瑞の比較から「普遍的価値」の意義を再考する』

・『「企業」をめぐる国際政治学学説史:国際政治学の限界と再編』

・『オランダのサステナビリティ意識の定着:日本への視座』


◆10期生(2020年卒)

・『日韓関係を停滞させ続ける「歴史認識問題」:歴史認識問題解決の日は来るのか』
・『ユーゴスラビアの崩壊:民主化プロセスとヨーロッパ回帰が与えた影響』
・『第三共和制前期のフランス外交 1871-1914』
・『難民に対する教育支援の可能性:国際社会一丸となった支援へ向けて』
・『人種主義の起源とアメリカ黒人差別史:何故黒人は差別されるに至ったのか?』
・『ベトナム人労働者の実態:増加の背景と支援の枠組み』
・『アメリカにおいて拡大し繰り返される格差と貧困』
・『日本のエネルギー安全保障に関する考察:定量評価を用いた比較から』
・『アジア持続的成長への鍵:イノベーションの力による「中所得国の罠」の克服』
・『ポピュリズムによる人権侵害:南米ベネズエラの危機』
・『日本の高度経済成長を支えた官僚と通商産業省』
・『若者層と政治:日本人の若者は政治とどう向き合っているのか』
・『日本のデジタル化とこれから』


◆11期生(2021年卒)

・『ワーキングプア世帯と生活保護―日本のセーフティネットの姿とは』

・『未来のための金曜日における日独比較―ドイツと日本の運動史的観点からの考察』 

・『「移民国家」の限界―ドイツ社会と移民の事例から』

・『ニュージーランドの移民政策―21世紀の方針転換は効果的であったか』

・『米国における人種間格差―Racial Achievement Gapの是正に向けて』

・『マルチナショナル国家実現への可能性と課題:独立運動と連邦制から考察する』

・『アルザス地方におけるナショナル・アイデンティティの形成過程と変遷』

・『ミャンマー・ロヒンギャ問題とジェノサイド疑惑―ルワンダとユーゴスラビアの事例を参考に』

・『紛争におけるアクターの変質―ソーシャルメディアの力』

・『朝鮮民主主義人民共和国の市場経済化―時代と共に変化する経済政策』

・『なぜアメリカの若者は既存政治に反発するか―国内財政政策と経済格差に着目して』

・『タイと日本における経済発展と仏教倫理の所在』

・『中曽根康弘と核兵器―戦後日本の矛盾の中で』

・『「政治と文学」の関係はどのような変遷を辿ったか―明治から昭和初期にかけての社会情勢を手掛かりに』


◆12期生(2022年卒)

・『EUとEU市民における環境政策―共同体としての環境意識の高まり―』

・『NATOとリビア内戦―曖昧な介入の出口―』

・『アメリカ社会とハリウッド―ハリウッドの社会的変遷を辿る―』

・『アメリカ社会における英雄ヒーロー志向』

・『オリバー・ストーン映画が描くリベラルなアメリカ』

・『現代韓国政治とポピュリズム』

・『タイ王国にとってのクーデターとは―ミャンマーとの比較を通して―』

・『第二次世界大戦期のスイス-ドイツ関係からみる「中立」の概念―現代の国際社会にあるべき中立像とは―』

・『多文化主義国家の歩み―なぜカナダは多文化主義国家として成功できたのか―』

・『東京国際金融センター―アジア最大の金融センターを目指して―』

・『日米地位協定改正交渉にたちはだかる壁―地位協定はなぜ60年間眠り続けたのかー』

・『日本の入管政策の課題―被収容者の声は届くか―』

・『ハンガリーのオルバン政権誕生から考察する民主主義の脆弱性と権威主義的ポピュリズム台頭の背景』

・『米ソ冷戦から現代にみるテクノ・ナショナリズムー覇権国家における科学技術政策の役割とは―』

 


◆13期生(2023年卒)

・『2019年大規模抗議運動の香港社会への影響と、グローバルな波及』                 

・『馬英九政権下における台湾アイデンティティの形成と今後の台湾意識の行方』 

・『民主化の進まぬシンガポール:続く一党支配体制』 

・『フランス的統合の限界:移民統合の現実と課題』

・『鉄のカーテンを超えて:分断状況における西ドイツ外交の軌跡』

・『イギリスの開発援助政策の変遷:「対外政策」として利用される「開発援助」とは何か』

・『イギリスのエネルギー外交史:第一次世界大戦からイラク戦争まで』

・『国連安保理により人道的介入の決定について:リビアとシリアへの対応の比較から』

・『真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦間における米国軍の情報予測のパラダイムシフト』

・『冷戦期アメリカの第三世界に対する人口抑制政策の思惑と衰退』

・『テクノロジーとコミュニティを活用したアフリカの主体的・包摂的・持続的なプライマリーヘルスケアの実現』

・『ポピュリストが行う大衆扇動の手法の変遷と比較:公衆演説、メディアからSNSへ』

・『ハリウッド映画が描いてきた黒人の姿とは:公民権運動とBlack Lives Matter運動を中心に』 

・『ロック・ミュージックは政治を動かすのか:自由への戦いと音楽の持つ力』

・『アマチュアリズム崩壊後、ロサンゼルスオリンピックが変えた一大スペクタクルイベントとしての意義』